喜茂別町比羅岡〜真昼の怪電話



時折かかってくる電話が着信コールとともに表示されている。出ようとして切れてしまったので、2600人程の人口なので20ページ足らずの電話帳に当ってみると、直ぐに発信元が解った。『お電話を頂いてなにかご連絡でしょうか?』『え、全然かけてない』『家の電話はかけて下さった方の履歴が表示されるので、その着信履歴から発信しているんですが、、』『かけてない、、』

ここから、珍問答になって行った。

私は奇妙に納得し『私の所は夜中に侵入者が在って,おかしな事が続くから、お宅は真昼に侵入者が在るんじゃない。』『カギかけているし』『カギなんて簡単でしょ。小樽で新しいランドクルーザーが500台も盗まれて、ロシアに中古車で売られて、捕まったでしょ。ガソリンスタンドの職員が給油の時にカギを預かって、カギ型を取っていたのよ。山菜採りの林道のカギも皆持っているって言うでしょ。担当者は替えても替えても開けられると不思議がっているそうだけど、これも、正式に借りた時に1人が合鍵を作りに走るって言うでしょ。きっと,家のカギも簡単なんだと思う。』『おかしな事って』『お米が変わる。どこの家も、”ほしのゆめ”とか”蘭越米”とか”ご飯大好き”とか決まってるし、味も違うでしょ。お米には色も在るし、それが違うお米になっちゃうの、、、あ!全然違うお米とかね。冷蔵庫ぐちゃぐちゃにしてると、みごとに片付けられたり、、、ぐちゃぐちゃにしてるのにね。他にもいっぱいあるよ』『奥さん防犯カメラ付けた方がいいよ、、』


夜中の侵入者も真昼の侵入者も『どげんかせんばならんと』