りすのうり

どこからか不思議な声が聞こえてくる。
ぷぉ> ぷぉ >ぷぉ >
籠ったようで、膨らみのある
なぜか、懐かしい
不思議な声だ。


声をたよりに探してみると、
我が家のリス君だった。


この懐かしい声は、森に入りどこからとも無く
聞こえて来る、小鳥の様にも思う、あの声だった。
私はここよと知らせているのだろう。


しかも、息を吸って身体を楽器にして響かせている。
ぷぉ> 大きく丸くなる。


小さな身体からあんなに響く、森の精。


深い森に彷徨いこんだしあわせな時を
運んでくれる。





        りすのうり