ヒトとの距離を1メートル程にして決して触れる事の無かったコアリたちがすりすりする。


小さい子猫たちは愛らしくそっと手の平に載せたいほどだったが母さん猫の教えは厳しく近づくことは無かった。
毎日くるわけではなくそれでいて全く来ないでもない。何軒かの家をテリトリーにして暮らしているようだった。
我家とてばーばの暮らしでは美味しいものがあるわけではなく始めの内はカリカリと呼んでいるペットフードは無かった。お魚ご飯や
鳥の手羽など私のご飯を分けてきた。ようやくペットフードを買うようになったがそれとて数日切れることもあった。猫たちは今日はないなとかこのご飯かとか判断しているだろうから飼い猫のように飼う状態ではなかった。

それでも庭でおひさまを浴びながらお昼ねするのが好きだった。
そんな子猫が4ヶ月ころ足を怪我し、グリーンアイの黒猫は唸って兄弟猫を威迫して最初に食べるようになり、唸りと名付けた。
体格も性格もしっかりしたキジトラはいかにも兄さん猫の風情で他の猫が来ると全面に出て唸りを逃がした。


3匹の野良の子のなかで唸りが一番逗留し、ばーばの暮らしに慣れてきていつしかすりすり家の中の物にすり寄りばーばの足にもすりすり
するようになった。それでもこちらが手を触れる事は認めていなくてさっと身を翻した。

それがゴロゴロ言って付いてくるようになった。

不思議な物だ。キジは相変わらず離れていたがある日窓から入って来てすりすりしてくれた。唸りの様子から少しは安心したのだろうか。




             2017.6.25/キジが入る。


ころんと寝転んでこれは猫の親愛の情ではないかと思っている。この猫たちはユーノスの上でご飯を待っている間ウインクではないが
ゆっくりと眼を閉じる。私は知らなかったがこれも親愛の情の表現らしかった。この頃は私も返すことができるようになった。



            2017.6.25/ぼく仲良くできる。


頼りのキジ君ももう少し大きな猫と連日争って繰り返し怪我をして足を引き今日は血が見えた。せめて回復までもう少し寝てほしいと思うがやはり足を引きつつけんかに挑む。

唸りはもはや唸ることは無くなった。小さな子猫の賢さだと思っている。


いつしか、野良とばーばの不思議な暮らしになりかけている。






             2017.7.4/グレイパール




今年はいままでの白ピンク黒バラから変わった色のバラにした。
花びらの様子も花形も趣きが違う。



のんびりした暮らしの中に時折蜘蛛などどこにでもいるものだが今年は糸のように細い蜘蛛が天井から降りてきた。
50年前の石膏ボードが襖絵のように見えるのが面白い。



             2017.7.5/するすると蜘蛛の糸が降りて来る。




庭仕事をしていると上空でサギが鳴くと暫し仕事休めになるがヘリのバタバタ音もまた仕事休めになる。
ヘリの中でもドクターヘリは不思議な型にみえる。





            2017.7.8/上空をドクターヘリが飛ぶ